漆喰とは?メリット・デメリットやクロスとの違いをわかりやすく解説

家づくり

こんにちは、漆喰壁の家に住んでいるmecです。

家づくりをしていると、自然素材の壁としてよく目にする「漆喰」。

見た目がおしゃれで、調湿性などの機能もあると聞く一方で、

「漆喰ってそもそもどんな壁材?」
「普通のクロスとは何が違うの?」
「ひび割れや汚れが心配……」
「メリットだけでなく、デメリットも知ってから選びたい」

と気になっている方も多いのではないでしょうか。

漆喰は、自然素材ならではの質感や美しい仕上がりが魅力の壁材です。一方で、施工費用やひび割れなど、採用する前に知っておきたい特徴もあります。

この記事では、漆喰とはどのような壁材なのか、メリット・デメリットやクロスとの違い、珪藻土との違いまで、家づくり初心者の方にもわかりやすく解説します。

我が家でも室内の壁すべてに漆喰を採用しているので、実際に暮らして感じていることも交えながらご紹介します。

漆喰を採用するか迷っている方は、ぜひ壁材選びの参考にしてみてください。

漆喰とは?

漆喰とは、消石灰(水酸化カルシウム)を主原料とした塗り壁材です。

消石灰に、のりや繊維などを加えて練り上げたものを、職人がコテを使って壁や天井などに塗って仕上げます。製品によって原料や配合は異なりますが、天然由来の原料を使った壁材として知られています。

漆喰の歴史は古く、日本では古くからお城や蔵、寺社、住宅などの壁に使われてきました。現代の住宅でも、自然素材を取り入れた家づくりや、塗り壁ならではの質感を楽しみたい方に選ばれています。

漆喰の大きな特徴は、職人の手仕事によって生まれる独特の質感や陰影です。

コテの塗り方によってさまざまな表情をつくることができ、光の当たり方によって壁の見え方が変わるのも、塗り壁ならではの魅力です。

一般的な住宅で広く使われている「クロス(壁紙)」とは、素材だけでなく施工方法や仕上がりにも違いがあります。

クロスは下地の上に壁紙を貼るのに対し、漆喰は材料を塗って仕上げます。そのため、漆喰は自然なムラやコテ跡など、塗り壁ならではの表情を楽しめるのが特徴です。

一方で、クロスと比べて施工に手間がかかり、費用が高くなる傾向があります。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、見た目だけでなく、予算やお手入れのしやすさなども含めて比較することが大切です。

漆喰壁とクロスの違い

漆喰とよく比較されるのが、住宅の内壁に広く使われている「クロス(壁紙)」です。

どちらも壁の仕上げ材ですが、素材や施工方法だけでなく、見た目や機能性、費用、メンテナンス方法などにも違いがあります。

それぞれの特徴を比較してみましょう。

漆喰とクロスの比較表

項目漆喰クロス
主な素材消石灰を主原料とする塗り壁材ビニールクロスなどさまざま
見た目コテ跡や自然な陰影・質感を楽しめるデザインが豊富で比較的均一に仕上がる
調湿性湿度変化をやわらげる働きが期待できる素材・製品によって異なる
消臭性においを吸着する働きが期待できる素材・製品によって異なる
施工職人が塗って仕上げる壁紙を貼って仕上げる
ひび割れ下地の動きなどで生じることがある基本的にはないが、継ぎ目の開きなどが生じることがある
メンテナンス小さな汚れや傷を部分補修できる部分補修では跡が目立つ場合がある
費用比較的高くなりやすい比較的抑えやすい

漆喰は、職人がコテで塗って仕上げるため、自然な陰影や質感のある壁に仕上がるのが大きな特徴です。また、調湿性や消臭性など、素材そのものが持つ性質も魅力のひとつです。

一方、クロスは色や柄、質感などの選択肢が豊富で、漆喰と比べて施工期間や費用を抑えやすい傾向があります。汚れや水に強いもの、消臭・調湿機能を持つものなど、用途に合わせた機能性クロスもあります。

そのため、どちらが優れているというわけではなく、自然素材ならではの質感や風合いを楽しみたいなら漆喰、費用やデザインの豊富さ、お手入れのしやすさを重視するならクロスというように、何を優先したいかによって選ぶことが大切です。

我が家では、室内の壁すべてに漆喰を採用しています。

家づくり当初は漆喰に特別なこだわりがあったわけではなく、むしろクロスを採用したいと思っていました。しかし実際に漆喰壁の家で暮らしてみると、自然な質感や光によって生まれる陰影など、クロスとは違った漆喰ならではの魅力を感じています。

もちろん、ひび割れや汚れなど、実際に暮らしてみて気づいたこともあります。

漆喰とクロスそれぞれの特徴を知ったうえで、見た目だけでなく、予算や暮らし方、どの程度のお手入れを許容できるかまで考えて選ぶとよいでしょう。

漆喰と珪藻土の違い

漆喰と同じ自然素材の塗り壁として、よく比較されるのが「珪藻土」です。

どちらも独特の質感を楽しめる塗り壁ですが、主な原料や特徴には違いがあります。

漆喰は、消石灰を主原料とした塗り壁材です。一方、珪藻土を使った塗り壁材は、植物プランクトンの一種である「珪藻」の殻が長い年月をかけて堆積してできた珪藻土を主な原料のひとつとして使用しています。

大きな違いのひとつが、材料そのものの性質です。

漆喰は、施工後に空気中の二酸化炭素と反応しながら時間をかけて硬化していく性質があります。

一方、珪藻土そのものには固まる性質がないため、壁材として使用する際には、固めるための材料を加えて製品化されています。そのため、珪藻土壁の性能や特徴は、製品に含まれる珪藻土の量や配合されている材料によっても異なります。

また、どちらも湿度変化をやわらげる働きが期待できますが、調湿性能は製品や配合、施工条件などによって異なるため、単純に「珪藻土の方が調湿性が高い」とは言い切れません。

見た目にも違いがあり、漆喰は比較的なめらかで明るい仕上がりからコテ跡を生かした仕上がりまで楽しめるのに対し、珪藻土は粒子感のある、ややざらっとした自然な質感の製品が多いのが特徴です。

漆喰と珪藻土の比較

項目漆喰珪藻土
主な原料消石灰珪藻の殻が堆積してできた珪藻土
質感なめらか〜コテ跡を生かした仕上げざらっとした質感のものが多い
調湿性期待できる期待できる
消臭性期待できる期待できる製品がある
固まる性質空気中の二酸化炭素と反応して硬化する単体では固まらず、固化材などが必要
特徴明るい質感や塗り模様を楽しめる多孔質な素材を生かした製品が多い

どちらが優れているというわけではなく、仕上がりの好みや求める機能、使用する製品の特徴を比較して選ぶことが大切です。

漆喰を検討するときは、「自然素材だから」という理由だけで選ぶのではなく、実際にサンプルを見て質感を確かめたり、使用する製品の成分や特徴を施工会社に確認したりすると安心です。

漆喰のメリット

漆喰には、塗り壁ならではの美しい質感だけでなく、自然素材が持つさまざまな特徴があります。

ここでは、漆喰壁の代表的なメリットを5つご紹介します。

自然な質感と美しい陰影を楽しめる

漆喰の大きな魅力のひとつが、塗り壁ならではの自然な質感です。

職人がコテを使って仕上げるため、完全に均一なクロスとは異なり、わずかな凹凸やコテ跡によって壁に表情が生まれます。

光が当たる方向や時間帯によって陰影の見え方が変わるため、シンプルな白い壁でも味わいのある空間に仕上がります。

我が家も壁はすべて漆喰ですが、自然光が入ったときに生まれるやわらかな陰影は、実際に暮らしていて特に気に入っているところです。

湿度の変化をやわらげる働きが期待できる

漆喰には、周囲の湿度に応じて水分を吸収・放出する性質があります。

そのため、室内の湿度が高いときには湿気を吸収し、乾燥しているときには水分を放出することで、湿度の変化をやわらげる働きが期待できます。

ただし、**漆喰だけで室内の湿度を一定に保てるわけではありません。**実際の調湿性能は、使用する漆喰の種類や塗る厚さ、施工面積などによっても異なります。

消臭効果が期待できる

漆喰には、生活の中で発生するにおいを吸着する働きが期待されています。

料理やペット、生活臭などが気になる空間に採用されることもあります。

ただし、すべてのにおいを完全になくせるわけではなく、効果の程度は使用する製品や施工条件、においの種類などによって異なります。

静電気が起きにくく、ホコリが付きにくい

漆喰は、ビニールクロスなどと比べて静電気が発生しにくいため、静電気によるホコリの吸着が起こりにくいとされています。

壁にホコリが付きにくいことで、きれいな見た目を保ちやすいのもメリットのひとつです。

ただし、凹凸のある仕上げの場合は表面にホコリがたまることもあるため、必要に応じてやわらかいブラシなどでお手入れするとよいでしょう。

部分的に補修できる

漆喰壁は、小さな傷やひび割れ、落ちにくい汚れなどができても、補修用の漆喰を使って気になる部分だけを補修できるのがメリットです。

クロスの場合、部分的に補修すると継ぎ目や色の違いが目立ち、場合によっては一面を張り替えることもあります。一方、漆喰は小さな傷やひび割れであれば、自分で塗り直して補修することもできます。

ただし、補修した部分と既存の壁で色や質感に差が出ることもあります。また、大きなひび割れや同じ場所に繰り返し発生するひび割れは、下地などに原因がある可能性もあるため、施工会社に相談すると安心です。。

漆喰のデメリット

自然素材ならではの質感や機能性が魅力の漆喰ですが、採用する前に知っておきたいデメリットもあります。

特に、費用や施工期間、ひび割れなどは、クロスと比較すると気になりやすいポイントです。

メリットだけでなくデメリットも理解したうえで、自分たちの暮らしや予算に合っているかを検討しましょう。

クロスと比べて費用が高くなりやすい

漆喰壁は、一般的なビニールクロスと比べて初期費用が高くなる傾向があります。

クロスは壁紙を貼って仕上げるのに対し、漆喰は下地を整えたうえで、職人が材料を塗って仕上げるため、材料費だけでなく施工にかかる人件費も高くなりやすいためです。

ただし、費用は使用する漆喰の種類や施工面積、下地の状態、仕上げ方などによって大きく異なります。

予算が気になる場合は、家全体ではなくリビングなど一部の空間だけに採用する方法もあります。

施工に時間がかかる

漆喰は、クロスと比べて施工に時間がかかる傾向があります。

材料を塗る前の下地処理や実際の塗り作業、乾燥など、いくつもの工程が必要になるためです。

また、職人の手作業で仕上げるため、施工面積や仕上げ方によって必要な期間も変わります。

家づくり全体のスケジュールにも関わるため、採用する場合は施工に必要な期間をあらかじめ確認しておくと安心です。

ひび割れが起こることがある

漆喰壁では、細かなひび割れ(ヘアークラック)が生じることがあります。

建物や下地のわずかな動き、乾燥による収縮などが原因となり、特に壁のつなぎ目や窓・ドアの周辺などにひび割れが現れることがあります。

小さなひび割れであれば補修できる場合もありますが、すべてのひび割れを完全に防ぐことは難しいため、漆喰を採用する前に知っておきたい特徴のひとつです。

大きなひび割れや、補修しても繰り返し発生するひび割れについては、下地や建物の状態を確認する必要があるため、施工会社に相談しましょう。

汚れが付くと目立つことがある

白や明るい色の漆喰壁は、手垢や食べ物、飲み物などの汚れが付くと目立つことがあります。

特に、小さな子どもがいる家庭では、手で壁を触ったり、食べ物や飲み物が飛んだりして汚れることもあります。

汚れの種類や程度によっては、消しゴムや専用のお手入れ方法で落としたり、部分的に補修したりできる場合があります。

ただし、誤った方法でこすると表面を傷めたり、補修跡が目立ったりする可能性もあるため、採用している漆喰に合った方法でお手入れすることが大切です。

仕上がりが職人の技術に左右されやすい

漆喰は職人が手作業で塗って仕上げるため、仕上がりが施工する人の技術や塗り方によって変わります。

同じ材料を使用していても、コテ跡の付け方や表面の質感などによって、完成した壁の印象は異なります。

漆喰ならではの自然なムラやコテ跡は魅力でもありますが、完成後に「イメージと違った」とならないためには、施工前に実際の施工例やサンプルを確認し、希望する仕上がりを施工会社と共有しておくことが大切です

mec
mec

我が家は、コテ跡をあえて整えすぎない自然な仕上がりが好みだったので、左官さんに直接「模様はつけず、自然な感じにしてほしい」とお願いしました😊
漆喰は塗り方で印象が変わるので、好みの仕上がりを伝えておくのがおすすめです◎

漆喰はこんな人におすすめ

漆喰は、自然素材ならではの質感や機能性を楽しめる一方で、クロスと比べて費用が高くなりやすかったり、ひび割れが生じたりすることもあります。

そのため、特に次のような方におすすめです。

・自然素材を取り入れた家づくりがしたい方
・クロスにはない自然な質感や陰影を楽しみたい方
・シンプルながら表情のある壁にしたい方
・調湿性や消臭性など、素材が持つ性質にも魅力を感じる方
・多少のひび割れや経年変化も自然素材の特徴として受け入れられる方
・部分的な補修やお手入れをしながら、長く付き合っていきたい方

反対に、初期費用をできるだけ抑えたい方や、ひび割れ・塗りムラなどが気になる方、豊富な色柄から壁のデザインを選びたい方は、クロスも含めて比較してみるとよいでしょう。

漆喰を選ぶときは、見た目やメリットだけでなく、費用やひび割れ、お手入れなどのデメリットも含めて「自分たちがどこまで許容できるか」を考えることが大切です。

漆喰のよくある質問

最後に、漆喰を検討するときに気になることが多い疑問について、わかりやすくまとめます。

Q. 漆喰はひび割れする?

A.漆喰壁には、細かなひび割れが生じることがあります。

建物や下地のわずかな動き、乾燥による収縮などによって、壁のつなぎ目や窓・ドアの周辺などに細かなひび割れ(ヘアークラック)が現れることがあります。

小さなひび割れであれば補修できる場合もありますが、大きなひび割れや何度も同じ場所に発生する場合は、下地などに原因がある可能性もあります。

気になるひび割れを見つけた場合は、施工会社に確認すると安心です。

mec
mec

我が家は無垢材も採用しているため、季節によって無垢材と漆喰の境目に隙間ができ、細いひび割れのように見えることがあります。無垢材は湿度によって伸び縮みするため、このような変化が見られることも。住んでいるうちに慣れて、今ではほとんど気にしていません😊

Q. 漆喰壁は汚れやすい?

A.白や明るい色の漆喰は、手垢や食べ物などの汚れが目立つことがあります。

特にスイッチ周りや廊下、ダイニングなど、手が触れたり食べ物が飛んだりしやすい場所は汚れが付きやすくなります。

ただし、汚れの種類や程度によっては、消しゴムなどで落としたり、表面を部分的に補修したりできる場合があります。

お手入れ方法は使用している漆喰によって異なるため、施工会社やメーカーが推奨する方法を確認してから行いましょう。

Q.漆喰壁は水拭きできる?

A.漆喰壁は水拭きできる場合がありますが、使用している漆喰や仕上げによってお手入れ方法が異なります。

軽い汚れであれば、固く絞った布などでやさしく拭き取れる場合があります。ただし、水分を多く含ませたり強くこすったりすると、表面を傷めたり、汚れが広がったりすることがあります。

使用している漆喰によって適したお手入れ方法は異なるため、施工会社やメーカーが推奨する方法を確認しておくと安心です。

mec
mec

我が家では、ちょっとした汚れは水拭きして落としています😊 今のところ普段のお手入れで特に困ったことはありません◎

Q. 小さい子どもがいても大丈夫?

A.小さな子どもがいる家庭でも、漆喰壁を採用できます。

ただし、子どもが壁を触ったり、おもちゃをぶつけたり、食べ物や飲み物を飛ばしたりすることで、汚れや傷が付くことはあります。

漆喰は状態によって部分的に補修できる場合があるため、多少の汚れや傷も含めて付き合っていけるかどうかがポイントです。

我が家も小さな子どもがいる中で、すべての壁を漆喰にしています。実際に暮らしていると汚れや傷が付くことはありますが、漆喰だから特別に生活しづらいと感じることはありません。

Q.漆喰は自分で補修できる?

A.小さな傷やひび割れ、汚れであれば、ほとんど自分で補修できます。

漆喰壁は、小さな傷やひび割れ、落ちにくい汚れなどができても、補修用の漆喰を使って部分的に塗り直すことができます。

壁一面を張り替える必要がある場合もあるクロスと比べて、気になる部分を自分で補修しながら長く使えるのは、漆喰壁の大きな魅力のひとつです。

我が家も、家を建てたときに工務店から漆喰の修復キットをもらいました。ちょっとした傷やひび割れができたときに、自分たちで補修できるようになっています。

ただし、補修方法は使用している漆喰によって異なります。また、大きなひび割れや同じ場所に繰り返し発生するひび割れは、下地などに原因がある可能性もあるため、その場合は施工会社に相談しましょう。

まとめ|漆喰の特徴を知って、自分たちの暮らしに合った壁材を選ぼう

漆喰は、消石灰を主原料とした塗り壁材で、自然素材ならではの質感や美しい陰影を楽しめるのが魅力です。

調湿性や消臭性などが期待できる一方で、クロスと比べて費用が高くなりやすいことや、細かなひび割れが生じることがあるなど、採用する前に知っておきたい特徴もあります。

漆喰を選ぶときに大切なのは、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで、自分たちの好みや暮らし方、予算に合っているかを考えることです。

我が家では、室内の壁すべてに漆喰を採用しています。

家づくり当初は漆喰に特別なこだわりがあったわけではなく、むしろクロスを採用したいと思っていました。

しかし、実際に漆喰壁の家で暮らしてみると、光によって生まれる自然な陰影や塗り壁ならではの質感は、今ではとても気に入っているポイントです。

もちろん、実際に住んでみたからこそ気づいたこともあります。

漆喰壁の家に2年半暮らして感じたメリット・デメリットや、ひび割れ・汚れ・お手入れなどのリアルな様子については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

👉 漆喰壁、実際どうなの?【2年半住んでみた感想】

漆喰とクロスのどちらにするか迷っている方は、それぞれの特徴を比較しながら、自分たちが壁材に何を求めるのかを考えて選んでみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました